ペットが亡くなってしまい、火葬までどのように安置してあげればいいか困っている方もいるかと思います。
もしもペット火葬まで1~2日程度なのであれば、ご家庭にある保冷剤を使用し、ご遺体を段ボールなどに入れて密閉すれば、状態を保つことはできます。ただし、夏場や安置期間がそれより長くなるようであれば、ドライアイスを使用したほうがいいでしょう。
ペット葬儀は連絡してもすぐに対応してもらえず、火葬まで数日かかってしまうケースも少なくありません。そうしたときには、ドライアイスを使用することで、夏場で最大4〜7日、冬場で7〜10日ほどご遺体をきれいな状態で保つことが可能になります。
この記事では、ペットが亡くなってしまったときの安置方法と、ドライアイスの使用方法や注意点をご紹介します。家族として育ててきたペットを最後まで大切に見送れるよう、ぜひ参考にしてください。
目次
ペットが亡くなってしまったときの安置方法
ペットが亡くなったときは、なるべく早くご遺体を冷やすことが大切です。亡くなってから4時間以内に体を冷やしてあげることで、きれいな状態を維持してあげられます。
また、ペットの種類にもよりますが、ワンちゃんや猫ちゃんであれば、保冷剤やドライアイスで体を冷やす前に体を清めてから安置してあげるといいでしょう。
何をペットの棺に入れるかに迷った場合、最も確実なのは、依頼する予定のペット火葬業者に確認することです。
訪問火葬サービスのCOCOペットでも、24時間365日、ペットの葬儀に関するご相談を受け付けています。
ここでは、ペットのご遺体を安置する際の手順をご紹介します。
体を清める
ペットが亡くなったら、体が固まってしまう前にペットの目や口をやさしく閉じてあげましょう。
そのあと、お湯とタオルを用意し、ペットの体をやさしくきれいに拭いてあげます。
ご安置する
次に、ペットが入る大きさの段ボールや木の箱、発砲スチロールの箱などを用意しましょう。中にタオルなどを敷いたら、手と足を胸元に寄せ、少し背中を丸くした体勢で、横向きにそっと寝かせてあげてください。
ドライアイスは入手までに時間がかかる場合もあるため、まずは市販の保冷剤などをペットの周りに入れてあげましょう。内臓は特に腐敗が進みやすいため、おなかを中心に冷やしてあげてください。
ご遺体が外気に触れると腐敗が進みやすくなってしまうため、なるべく外気に触れないよう、ご遺体をタオルなどでくるんだり、上からバスタオルなどをかけてあげることをおすすめします。
またお顔を見たくなりますが、ペットを入れた箱はきちんと密閉してあげたほうが保冷効果は高まります。
ペット葬儀前の安置方法「ドライアイスを使用する」
ペット葬儀まで数日空いてしまう場合は、早急にドライアイスを手配しましょう。
一般的な保冷剤はマイナス16度程度の保冷力ですぐに溶けてきてしまいますが、ドライアイスはマイナス78.5度と約4倍の保冷力があり、1度入れれば約24時間、ご遺体を冷やし続けることができます。
本章では、ドライアイスの入手方法、ペットの体の大きさごと・安置する日数ごとのドライアイス量の目安や正しいドライアイスの置き方についてご紹介します。
ドライアイスの入手方法
ドライアイスはホームセンターやコンビニでは手に入らないため、ネット通販で購入するのが一般的です。
「ペット安置用ドライアイス+地域名」で検索すると、ご遺体安置用のドライアイスを取り扱っている業者を探せます。また、ネット通販では棺とドライアイスがセットになったペット用の棺セットなども売られています。
ただし、ネット通販の場合、届くのは早くても1日程度かかってしまうケースが多いです。すぐにドライアイスが必要な場合は、バイク便で届けてくれる業者を探したり、安置用に限らず製氷店や漁港、梱包業者などに問い合わせてみたりしましょう。
その他、ペット葬儀業者でも販売用のドライアイスを取り扱っているケースが多いため、探してみてください。
価格の目安は、ネット通販で3キロあたり約2,500円、製氷店などに直接取りに行く場合は1キロあたり500円~800円ほどとなります。
ドライアイス必要量の目安
ペットの大きさごとのドライアイス必要量の目安は、以下を参考にしてください。
安置期間1~2日 | 安置期間3~4日 | 安置期間5~7日 | |
小型のペット (ハムスター、小鳥、猫など10kg未満のペット) | 5kg(2.5㎏×2個) | 5kg(2.5㎏×2個)を追加 | ※ドライアイスの残量をみつつ、必要なら同量を適宜追加。 |
中型のペット (中型犬など10~20kgくらいのペット) | 10kg(2.5㎏×4個) | 10kg(2.5㎏×4個)を追加 | ※ドライアイスの残量をみつつ、必要なら同量を適宜追加。 |
大型のペット (大型犬など20kg以上のペット) | 大型のペット (大型犬など20kg以上のペット) 10kg(2.5㎏×4個)以上 | 10kg(2.5㎏×4個)を追加 | ※ドライアイスの残量をみつつ、必要なら同量を適宜追加。 |
ドライアイスはどれくらいもつか
ドライアイスがどれくらいもつかは、使用する状態によって変わります。裸のまま常温に置けば、3~4時間ほどで溶けてしまいます。ドライアイスを紙やタオルなどでくるんでから使用することで、もちが長くなります。
いちばん保冷効果が高いのは、発泡スチロールの箱へご遺体を入れ、ドライアイスを入れて密封した状態です。段ボールや木箱だと、気密性の問題から溶けるのも早くなります。
またドライアイスは塊が大きいほど溶けにくくなり、小さいほど溶けやすくなります。
よって、安置時間が長くなる場合は、ご遺体を入れる箱を発泡スチロール箱などの保冷ボックスを使用し、なるべく大きな塊のドライアイスを購入し、紙やタオルにくるんでから使用する方法がおすすめです。
大型犬など箱に入れられない場合
大型犬など、体に合った箱を用意することが難しい場合もあると思います。そのようなときは、布団やタオルなどで冷気が逃げないよう工夫しながらドライアイスを使用しましょう。
安置する際はご遺体を防水シートなどを敷いた敷布団などに寝かせてあげ、おなかを中心に大きめのドライアイスを配置します。その上から、冷気が逃げないようにかけ布団やバスタオルなどを厚めにかけてあげてください。
夏場などはクーラーなどを使用し、涼しい環境に保ってあげるといいでしょう。ドライアイスも多めに用意しておくことをおすすめします。
ドライアイスの保存方法
ドライアイスを多めに購入し、溶けてしまった時用に保存したいという方もいるかもしれません。その際、保存方法に少し注意が必要です。
ドライアイスは一般の冷凍庫よりも低い温度のため、そのまま冷凍庫に入れると溶けてしまう可能性が高いです。
保存の際は、ドライアイスを紙に包んだうえ、発泡スチロール箱やクーラーボックスなどに入れてドライアイス自身の温度で保存しましょう。
ドライアイスの正しい使い方・配置方法
ドライアイスを使用する際は、ドライアイスを紙や布などで包んでから、ご遺体のおなかと背中を挟むように配置します。
冷気をできるだけ逃がさないよう、上からご遺体とドライアイスを包むようにタオルなどでくるんであげるといいでしょう。
なお、ドライアイスを直に置いてしまうと、ペットの毛がくっついて取れなくなってしまうことがあります。最後まできれいな状態でお見送りできるよう、ドライアイスは必ず布や紙で包んでから置くようにしてくださいね。
ドライアイスを絶やさない
火葬まではドライアイスを絶やさないよう、定期的に確認を行いましょう。
段ボールなどにペットを安置した場合、ドライアイスは2日ほどはもつはずです。それよりも長くなる場合はドライアイスを絶やさないよう補充してあげましょう。
その際、ドライアイスがご遺体の体にしっかりと当たっているかもチェックしてください。
ペット葬儀までに使用するドライアイスの注意点
最後に、ドライアイスを使用する際の注意点をご紹介します。知らずに使用すると最悪の場合、命に関わる危険性もあるため、事前に確認しておきましょう。
ドライアイスを直接触らない
ドライアイスは超低温のため、直接触ると凍傷を起こしてしまいます。
ドライアイスに触る際は軍手などを使用するようにし、ペットのご遺体に直接触れさせるのも避けましょう。新聞紙などの紙にくるむことで長持ちさせられます。
なお、ドライアイスは始めから紙状のパックが巻かれていることがあります。その場合はそのまま使用できますので、パックを取らずにご使用ください。
二酸化炭素中毒に注意
ドライアイスは、炭酸ガス(二酸化炭素)を個体にしたものです。気化するときには二酸化炭素が発生するため、吸い込みによる中毒に注意しましょう。
ドライアイスから発生した二酸化炭素は、低い位置にたまる特性があります。これは、二酸化炭素が空気より重いためです。
二酸化炭素を多量に吸い込んでしまうと、初期には吐き気やめまい、頭痛を感じ、そのうち失神などの意識障害を起こします。
特に大型犬などをお部屋にそのまま安置する場合、定期的に換気を行い、ペットの側では眠らないよう注意しましょう。
ドライアイスを適切に使い最後の時間を大事にしましょう
ペット火葬まで時間が空いたとしても、ドライアイスを使用することでご遺体をきれいな状態に保つことができます。ドライアイスは紙や布を巻いて使用し、ご遺体のおなかを中心に冷やしてあげましょう。
この記事を参考に、あなたと大切なペットが、最後のお別れをきれいな状態で迎えられることを祈っています。
また、訪問火葬サービスのCOCOペットでは24時間365日、ペットの葬儀に関するご相談を受け付けています。
お見送りの際の火葬プランも、ペットの種類によって6,600円(税込)からさまざまなプランを提供しており、一般的な猫や小型犬であれば、17,600円(税込)から、中型犬であれば28,600円(税込)から、火葬方法やご供養の希望によってプランを選んでいただけます。
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