愛する猫とのお別れは寂しいですが、必ずいつかやってきます。

猫は死期が近づくと、行動や見た目などに変化が現れます。悔いのないお別れができるように、死期が迫った時のサインに気づきたいという方も多いでしょう。

今回の記事では、猫に死期が近づいた時にみられるサインや亡くなった後にすべきことなど細かくご紹介します。

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猫の死期が近づいたときに現れるサイン

1.	猫の死期が近づいたときに現れるサイン

飼い主様としては、残りの時間が少なくなっているのであれば、早く気づいてあげたいですよね。ここでは、猫に死期が近づいた時の代表的なサインをいくつかご紹介します。

いつもと違う甘え方をする

飼い主様たちの間では、猫は死期を悟ると、甘えたりお別れの挨拶をするためによく鳴くと言われています。いつもと違う甘え方や鳴き方をしたり、しきりにすり寄ってきたりする場合は死期が近い可能性があります。

猫のこのような変化は、体調に不安を感じて飼い主様を頼りたい気持ちの表れかもしれません。優しくかまいながら、猫にひどい苦痛がないかどうかを確認しましょう。

開口呼吸(口呼吸)をしている

猫は通常、鼻で呼吸をします。激しい運動をしていないにもかかわらず、口を開けて呼吸をしている場合、猫本人が非常に苦しい思いをしている可能性があります。猫の開口呼吸は、死期が近いサインです。

いきなり元気になる

ほとんど寝たままだった猫が、死ぬ間際に、いきなり活動的になったり、元気な声で鳴き始めることがあります。理由ははっきりしていませんが、老猫の場合は認知症の症状のひとつである可能性もあります。苦痛に耐えられずじっとしていられないというケースもあります。よく様子を観察しましょう。

ごはんを食べなくなる

老化や何らかの疾患で死期が近い場合、消化器官が衰えるため、ごはんや水を摂取しなくなることがあります。猫の好きなフードを用意して、スプーンやシリンジなどでゆっくり与えましょう。
死ぬ間際は、全く食べなくなることもあります。無理に食べさせると猫本人に苦痛を与えます。水分のみを、スポイトで垂らすなどのケアを行いましょう。

いつもと違うにおいがする

「死臭」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。死期が近づくと、体内の老廃物などが原因で、猫の口や体からいつもと違うにおいがすることがあります。代表的なものは腎臓病の猫の口臭にみられるアンモニア臭です。

毛並みが悪くなる

猫は本来、自分の体を自分で毛づくろいしますが、体調不良が続くとしなくなります。高齢猫などは消化器の機能が衰え、毛まで栄養が行き渡らなくなることもあります。これらの理由で、死期が近い猫の見た目は毛に艶がなく、ボサボサした様子になります。触れた時にべたつきを感じることもあるでしょう。

体温が低くなっている

死の間際は、徐々に心拍数が減少し、血液が体に回らなくなるため、体温が低下する傾向があります。猫の心拍数は、1分間に90~240回程度です。90回以下に下がっている時は、心拍数が落ちていると言えるでしょう。

猫の心拍数は、胸のあたりを触って数えることができます。後ろ足の太ももの内側の太い血管に触れることで、人間の手首のように脈を確認することも可能です。

目に異変が出る

体の不調が目に表れることも多いです。動物病院などでは「覇気がない」と言うこともあります。「目に力が入っていない」「目の焦点が合わない」などの様子が一般的です。「目やにや涙がたくさん出る」などもよく見られる症状です。

死期が近づいた猫は「目がつり上がったように見える」と言われることもあります。真偽のほどは不明ですが、目やになどで毛並みがいつもと異なっていたり、顔が痩せて吊り上がったように見えるのかもしれません。

猫の死期が近づいたときに飼い主ができること

上では猫の死期が近いサインをご紹介しました。このようなサインに気づいたら、飼い主様は何をすべきでしょう。

動物病院を受診する

どのようなサインであっても、できる限り早めに動物病院を受診することをおすすめします。
猫の苦痛を取り除き、場合によっては回復が期待できることもあります。動物病院で猫の現在の状況をしっかりと把握してもらい、残された時間を確認するのも良いでしょう。
今後のケアについて相談に乗ってもらっておくと、状況が変わっても慌てずにいられます。

寝床を整える

死期が近づいた猫は、長い時間を寝床で過ごすことになります。猫が快適に過ごせるよう、お気に入りのベッドにシーツやタオルを敷きましょう。
これらは頻繁に交換して、清潔な環境を保つことが大切です。寝たまま排泄をするようになった場合は、ペットシーツを利用するのも良いでしょう。

愛猫の体のケアをする

猫はとても清潔好きな動物です。自力で毛づくろいできなくなると、ストレスを感じます。苦痛を感じない範囲で、猫の体を蒸らしたタオルなどで優しく拭いたり、ブラッシングを行いましょう。顔回りやお尻のまわりも丁寧に行います。

自力で排泄ができない場合、マッサージなどの排泄の手伝いが必要な場合があります。動物病院で方法を聞いておくと安心です。

好きな食べ物やおもちゃを用意する

死期が近づいたら、獣医師から特別に食事を制限されない限り、好きなものを好きなだけ食べさせましょう。
栄養バランスなどはもうあまり気にする必要はありません。お気に入りのおもちゃやタオルなども寝床に入れてあげると喜びます。飼い主様が寄り添い、猫が常に安心できる環境を整えて最後の時を迎えてあげましょう。

猫が亡くなったあとに取るべき3つの行動

猫を看取ったあと、何をすればいいのか困ってしまうかもしれません。ここでは、猫が亡くなったあとに飼い主様がすべき行動をお伝えします。予め知っておけば、いざその時が来ても落ち着いて行動できるでしょう。

死亡を確認する

お腹に触れて呼吸が停止していることを確認します。わかりづらい時は、口や鼻の前にティッシュなどをかざしても良いでしょう。呼吸が止まったあとも、心臓だけわずかに動き続けることもあります。胸に触れて、心拍も停止していることを確認しましょう。

目にペンライトなどの光を当てた時に、瞳孔が動かなければ死亡しています。自力で判断するのが不安な場合は、動物病院に連絡して、連れていくのも良いでしょう。

箱に入れ腐敗が進まないよう冷やす

排泄物などをふき取ったら、死後硬直する前に猫の姿勢を整えましょう。手足はそっと折り曲げ、あれば棺に、なければダンボールなどの箱に安置します。目が見開いているような場合は閉じましょう。

腐敗を防ぐため、保冷剤や氷も一緒に入れてできるだけ涼しい場所に安置します。一度体を清潔にしても、死後の動物からは体液が漏れることがあります。ペットシーツなどを敷いておくと安心です。

供養の方法を決める

猫を供養する主な方法としては「自宅の庭に埋葬する」「行政に引き取ってもらう」「業者で火葬してもらう」の3つが挙げられます。それぞれの方法で費用やメリット・デメリットが異なります。家族全員が納得できる方法に決めましょう。

サインを見逃さず、1日1日を大切に

今回の記事では、猫に死期が近づいた時のサインをご紹介しました。サインに気づいた時に飼い主様ができることや、看取ったあとにすべきことについてもお伝えしました。愛する猫とお別れする日のことは、想像しただけでつらいですね。看取ったあとにペットロスに陥る人も少なくありません。猫自身のためや、飼い主様のペットロス予防のためにも、1日1日を大切にして、悔いのない生活を送ることが大切です。