「ペットが死亡してしまった場合、どのような手続きが必要か分からない」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ペットの種類によっては、必要な届け出を行う必要があるため、具体的な内容について把握することが大切です。
本記事では、ペットが亡くなってしまった際の手続きや、死亡届が必要なペットの種類、提出方法について解説します。
目次
ペットが死亡してしまったらまずやること
ペットが亡くなってしまったら、ご遺体の腐敗が始まってしまうため、きれいな状態を保つために適切な安置を行います。
ご遺体を手入れする
動物が死亡してしまうと数時間で硬直が始まってしまうため、完全に硬直してしまう前にできるだけ以下のようなお手入れを行ってください。
- ご遺体の手足を折り曲げて、寝ている体勢にする
- ブラシなどでブラッシングし、毛並みを整える
- 汚れや体液が漏れている場合はきれいにふき取る
仮に死亡の発見が遅れて完全に硬直してしまった場合は、硬直が解けてから手入れを行いましょう。
ご遺体を冷却する
ご遺体の手入れが終わったら、腐敗を防ぐために保冷剤などを使ってご遺体を冷却します。
特に内臓部分の腐敗が早いため、頭やお腹を中心に冷やすと効果的です。保冷剤の当て方は、ご遺体の上に添えるか、ご遺体の下に敷くとよいでしょう。
また、保冷剤の水滴がご遺体についてしまうと腐敗を進行させてしまうため、保冷剤はタオルなどで包んで当てることをおすすめします。
特定のペットが死亡した際には「死亡届」が必要
特定のペットが亡くなった際には、「死亡届」を提出する必要があります。死亡届が必要なペットと、必要ではないペットについては、以下の表を参考にしてください。
死亡届が必要なペット | 犬、特定動物(ライオン、トラ、ワニ) |
死亡届が必要ではないペット | 猫、鳥、うさぎ |
以下では、ペットとして飼われることの多い犬について、死亡届を提出する際の注意点をご説明します。
死亡後30日以内に提出する
愛犬が死亡してしまった場合、「狂犬病予防法 第4項」により、死後30日以内に市役所に届け出を行うことが義務付けられています。
狂犬病予防法は狂犬病の発生を予防するための法律で、市役所への飼い犬登録や狂犬病ワクチンの予防接種が義務付けられており、亡くなった場合も飼い犬登録の抹消が必要です。
死亡届を提出しなかった場合、市町村側で登録が残ったままとなってしまうため、ワクチン接種の案内が毎年送られてくることになります。
ワクチン接種の案内を無視し続けてしまうと、20万円以下の罰金刑に処される可能性もあるため、愛犬が亡くなってしまった場合は速やかに死亡届を提出しましょう。
死亡届の手続きに必要なもの
死亡届の手続きで必要なものには以下があります。
- 死亡届
- 犬鑑札
- 狂犬病予防注射済票
死亡届には、飼い主様の住所、氏名、犬の亡くなった年月日、登録番号などを記載します。
死亡届は自治体のホームページからダウンロード、もしくはオンライン申請も可能な自治体もあるため、確認しておきましょう。
死亡届以外にも、犬鑑札や狂犬病予防接種済票の返却も必要ですが、思い出の品として残しておきたい場合は、自治体により対応してもらえる可能性もあるため、一度相談してみることをおすすめします。
死亡届以外に必要な手続き
愛犬が亡くなってしまった際には死亡届の提出は必須ですが、その他にも手続きが必要な場合があります。
犬以外のペットでも必要なケースがあるため、よくチェックしておきましょう。
血統書登録の抹消
飼っていた愛犬が血統書団体に加入している場合、血統書の登録抹消手続きが必要です。
血統書団体に愛犬の死亡を伝え、場合により血統書を返却する必要がありますが、愛犬の思い出として血統書を手元に残しておきたいという声は多くあります。
その場合は、手元に血統書を残しておきたい旨を団体に相談してみると、返却に応じてもらえる場合があります。
死亡診断書の用意
ペット保険に加入している場合は、保険解約までの保険料を請求される場合があるため、早めに保険会社への連絡をしてください。
保険の解約時には、ペットの死亡日が確認できる書類として、「死亡診断書」が必要な場合があるため、普段受診している動物病院で書いてもらうようにしましょう。
保険会社によっては、ホームページ上で解約を行える場合もあるため、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
マイクロチップ登録の解除
令和4年6月以降から、ペットショップで販売される犬や猫にマイクロチップの装着が義務付けられるようになりました。
もし、愛犬や愛猫にマイクロチップが装着されている場合は、環境省へ死亡の届け出を行いましょう。
こちらの届け出も、死亡後30日以内に行う必要があります。死亡の届け出に必要なものは以下です。
- マイクロチップ識別番号
- 暗証記号
どちらもマイクロチップ装着時の登録証明書に記載があるため、事前に確認しておきましょう。
ペット死亡後の火葬について
ペットが亡くなった際は、死亡に関する手続きだけではなく、ペットの火葬についても検討が必要です。
火葬の依頼先
火葬の依頼先としては以下があります。それぞれの特徴をまとめたため、参考にしてください。
依頼先 | 特徴 |
地方自治体 | 最も安価で火葬が可能。ご遺骨の返却はなし。 |
訪問ペット火葬業者 | 火葬車にて自宅まで訪問可能。ご遺骨の返却も可能。 |
ペット霊園 | お墓が併設されており、火葬後の供養も相談可能。 |
どの依頼先の場合も、ホームページを開設しているところがほとんどなため、ホームページを確認し、電話またはオンラインにて火葬の依頼を行います。
ただし、悪質な業者がまぎれている可能性もあるため、所在地や連絡先がはっきりしている業者を選ぶようにしましょう。
火葬の種類について
火葬の種類は大きく分けて3つあります。
火葬方法 | 特徴 |
合同火葬 | 他のペットと一緒に火葬する方法。ご遺骨は基本的に返却されない。 |
個別一任火葬 | ペット単体で火葬する方法。火葬から収骨までをスタッフに一任する。 |
立会い火葬 | ペットの火葬から収骨まで飼い主様が立ち会える。火葬後のお骨上げも飼い主様の手で行える。 |
火葬方法により、ご遺骨の返却有無や、火葬に立会えるかどうかが変わってくるため、火葬後の供養をどうしたいか、火葬に立会いたいかなどを検討して最適な火葬方法を選択してください。
ペット火葬の料金
以下では、ペットの種類ごとに、火葬にかかる費用についてご紹介します。
ペットの大きさや、火葬の種類によりかかってくる費用も異なるため、ペットの火葬を検討する際の参考にしてください。
引用:COCOペット料金表
ペットの死亡時には必要な手続きを必ず確認しよう
ペットが亡くなってしまった時のために、必要な手続きを確認しておくことが重要です。
特に犬を飼っている場合は、死亡届の提出が義務付けられており、違反した場合は重い罰則があります。
悲しい気持ちの中、様々な手続きを行うことは大変ですが、本記事で紹介した手続きについては必ず把握しておきましょう。
手続きについて困った際は、ぜひCOCOペットにご相談ください。ペットの終活から、ペット火葬に関するお困りごとについても24時間365日サポートしておりますため、ぜひお気軽にお問い合わせください。