「カワウソってどんな食べ物が好きなのだろう」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

可愛い見た目とは裏腹に、強靭な顎や歯をもつカワウソは魚などのお肉を、骨ごとまるかじりすることができます。

本記事では、カワウソの好きな食べ物をはじめ、主食や特徴、同じ水辺で生活をするビーバーとの違いについて解説します。

カワウソの好きな食べ物

クリっとした目に、ひょろっとした体で多くの人から愛されるカワウソですが、実はお肉大好きな肉食系の生き物です。魚をはじめ、甲殻類の殻をまるごと食べてしまうほどです。

以下では、具体的にどのような食べ物が好きなのか解説します。

魚介類

カワウソは、魚をよく食べます。棲むところにより食べられる魚の種類は変わってきますが、基本的にどのような魚でも好き嫌いすることなく食べます。

川魚であれば鮎や山女魚など、海の魚であればアジやイワシなどが挙げられるでしょう。

魚のサイズも関係なく、自分の体より大きなお魚を捕まえることもあります。その場合、泳いだ状態では食べることが難しいため、陸にあがり少しずつ食べます。

甲殻類

ザリガニやカニなどといった甲殻類も好んで食べます。カワウソが棲むところには甲殻類も生息していることが多いためです。

これらの生き物は甲羅が硬く、身の部分になかなか到達しにくいです。しかし、カワウソは歯や顎が非常に強く発達しているため、硬い甲羅をまとった生き物も難なく食べることができます。

軟体動物

カワウソの種類により、タコや貝などの軟体動物を食べる個体もいます。

こうしてみると、水辺近辺にいる生物を餌にしているのがわかります。

カワウソが苦手な食べ物はある?

肉食系であるため、草や野菜などの草食系の食べ物を好んで食べることはありません。

また、人間と同じように食感や味などで苦手な食べ物もあるようです。たとえば、小骨の多いアジを嫌うカワウソもいます。

魚介類や甲殻類などを基本的には食べるものの、個体差により好みの偏りがあるでしょう。

野生のカワウソの食生活

カワウソの特徴

カワウソの好きな食べ物が、魚介類などの水生生物であることが理解できたでしょう。では野生のカワウソは、魚や甲殻類などの食料をどのように得ているのでしょうか。

カワウソは手先が器用

カワウソは手先が器用なため、泳ぎながら手足を上手く使って、魚やエビ・カニなどのエサを捕まえています。

動物の中でも手足の器用さは群を抜いており、手で掴むことはもちろん、足でもエサとなる魚を挟んで捕獲できるのです。

ペットとして飼う場合でも、魚などを与えた際に、両手で持って食べる器用で可愛い姿が見られます。

泳いで獲物を捕まえる

また、カワウソは水辺に住み水生生物を食料にしているため、泳ぎも得意です。水中にいる魚や甲殻類などの獲物を泳いで捕獲できます。

カワウソの体型が、泳ぎに特化した水の抵抗が少ないものになっているのも、泳ぎが得意な要因の1つです。太く長い尾が扁平の形になっていることは、泳ぐ際に推進力をつける役割を果たしてくれています。

水泳特化の体型も相まって、カワウソは水中での狩りが得意な動物となっているのです。

発達したかぎ爪で狩りをする

カワウソのかぎ爪は、水中での捕食のために発達しており、かぎ爪を器用に使って自分より大きな魚やワニ、ピラニアなども捕食しています。

可愛い見た目とは反対に、「川の狼」と呼ばれるほど凶暴な性質も持っており、特に食料に対する執着心が強いです。本能に基づく性格のため、ペットとして飼う場合、食事中に手を出さないよう注意しましょう。

ペットのカワウソのエサ

ペットのカワウソのエサ

カワウソをペットとして飼う際は、どのようにエサを与えればいいでしょうか。以下で解説します。

市販のキャットフードやフェレットフード

カワウソ専用のエサは販売されていないため、市販のキャットフードやフェレットフードをエサとして与えましょう。

キャットフードは、動物園でも与えられているため、エサとして与えるのにおすすめです。フェレットフードは、ミネラルやビタミンなどの栄養素がバランス良く配合されており、栄養バランスの側面からカワウソのエサに適しています。

また、コツメカワウソの場合、尿路結石になりやすいため、尿路結石予防効果のあるフードを与えるのも良いでしょう。

魚類や甲殻類

野生のカワウソが好んで食べる魚介類や甲殻類は、特別なエサとして与えるのがおすすめです。毎食エサとして魚やエビ・カニなどを用意するのは、金銭的にも負担が大きいためです。

カワウソの普段のフードとの栄養バランスを見ながら、足りない栄養を補う、もしくはご褒美として魚やエビなどを与えるようにしましょう。

カワウソの食事に関する注意点

カワウソの食事に関する注意点

ペットとしてカワウソを飼育する場合、食事の量や与え方に注意が必要です。正しいエサの量や与え方などを把握し、カワウソの健康を維持しましょう。

餌の量

カワウソは、1日に食べる適正量が、同じ大きさの動物と比較して多い生き物です。カワウソの体重の10〜15%が、エサとして与える適切な量となります。

理由として、カワウソの消化スピードが早いことが挙げられます。カワウソには盲腸がなく、腸管も体の大きさと比較して短いため、食料が早く消化されてしまうのです。また、消化が間に合わなかった未消化物は糞として排出してしまいます。

エサの量は、しっかりと確保するようにしてください。

餌代を確保しておく

カワウソは、先述の通りエサの消費量が多いため、他のペットよりもエサ代が多くかかります。エサの量を担保するためにも、カワウソのエサ代はきちんと確保しましょう。

市販のフードだけでなく、カワウソの好きな魚介類や甲殻類をあげる場合はさらにエサ代が必要となります。カワウソを飼う前に、カワウソが快適に暮らせる金銭的な余裕があるか確認してください。

魚介類は1度冷凍させる

また、魚介類をカワウソに与える場合は、1度冷凍させたものをあげるようにしましょう。

カワウソは生のまま魚やエビ・カニなどを食べられますが、生ものには寄生虫の危険性があります。寄生虫を死滅させるためにも、そのまま与えることはせず、きちんと冷凍処理をした後にあげるようにしてください。

ビーバーはカワウソとここが違う!

ビーバーはカワウソとここが違う!

同じ水辺で暮らすビーバーと似た動物であると思われがちですが、カワウソとビーバーは大きな違いがあります。

カワウソは肉食、ビーバーは草食

カワウソはお魚やカニなどの肉食を食すのに対し、ビーバーは草食系で、木や茎、葉っぱなどを食べます。1日2kgくらいの量を食べることになるため、木を倒すこともしばしばです。

50cmほどの太さがある木であっても、3分という短い時間で丸裸にしてしまうほどです。

ビーバーは尻尾で泳ぐ

ビーバーは大きく平たい尻尾を上下に動かすことで、水中を泳いでいます。カワウソ同様に、水中を自由自在に泳ぐことも可能です。

ビーバーは木の伐採とダム作りが大得意

持ち前の強靭な前歯で木の伐採をし、伐採した木でダムを作るのが得意です。ダムを作ることはビーバーとしての本能であり、誰かに教えられたわけではなく、自然と作り上げてしまいます。

好きな食べ物を与えながら快適に暮らそう

今回は、カワウソの好きな食べ物や、ペットとしてカワウソを飼育する際の食事について解説してきました。栄養バランスを考えながら、魚や甲殻類などの好きな食べ物を与えて、カワウソと健康的に仲良く暮らしましょう。

また、どんなにカワウソをペットとして可愛がっていても、お別れの時は必ず訪れます。家族の一員となったカワウソは、丁寧にお見送りしたいですよね。

COCOペットでは、ペットとの最期のお別れを、真心を込めてお手伝いします。24時間365日、お電話にてご相談を受付中です。いつでもお気軽にお問い合わせください。