「飼っている柴犬をできるだけ長生きさせたい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

柴犬はペットの中でも人気のある犬種です。せっかく飼育するなら、できるだけ健康に長生きしてほしいと考えるのは当然ですよね。愛犬を長生きさせるには、病気のサインや長生きさせるコツを知っておくことが大切です。

本記事では、柴犬の平均寿命や長生きのコツなどを解説します。柴犬を迎え入れる予定がある方や柴犬とすでに一緒に過ごしている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

柴犬の平均寿命は13歳

柴犬の平均寿命は13歳といわれています。 柴犬は病気をしなければ、18歳ほどまで生き、老衰で亡くなる柴犬も少なくありません。柴犬が分類される中型犬の平均寿命は約12歳なため、柴犬は中型犬の中でも寿命が長い犬種といえます。

柴犬の13歳は人間でいうと68歳

柴犬の平均寿命である13歳は、人間に換算すると68歳程度です。柴犬の年齢を人間の年齢に換算すると以下です。

柴犬の年齢人間の年齢
3ヵ月5歳
6ヵ月6歳半
9ヵ月13歳
1歳17歳
5歳36歳
10歳56歳
12歳64歳
13歳68歳
16歳80歳
18歳88歳
20歳96歳

柴犬の年齢は2歳までゆっくりですが、2歳以降は1年ごとに4歳ずつ歳を重ねます。人間の年齢で換算すると歳を重ねるスピードが早いため、ペットが元気なうちから、楽しい思い出をたくさん作ってあげましょう。

柴犬の最高年齢

柴犬の最高年齢は、26歳8ヵ月でギネス認定を受けています。柴犬の平均寿命は13歳のため、2倍以上、長生きです。

世界最高齢の柴犬はプースケくんで、1985年4月に生まれ2011年12月に亡くなりました。プースケくんは、柴犬の血が入った雑種犬です。定期的に歯石を取ったり、耳を触ったりしてストレスを与えないように育てられていました。

死因は、老衰で最期まで自力で餌を食べて、元気に散歩に行き、病気をすることなく亡くなったそうです。

柴犬が子犬から13歳になるまで

柴犬が子犬から13歳になるまで

柴犬が子犬から13歳になるまでに、様々なフェーズがあります。それぞれの時期について解説します。

柴犬が子犬の時期

柴犬は、生まれてから1歳半ごろまで子犬の時期です。

子犬の時期には、吠え癖や引っ張り癖をなおし、他の犬や人に慣れる必要があります。また、身体を成長させる大切な時期でもあるため、適切な餌を適切なカロリー分、摂取できるようにしてあげましょう。

柴犬が成犬の時期

柴犬が1歳半から7歳までは、成犬の時期に分類されます。

成犬になると子犬の時期と比べて落ち着いた性格になります。犬の性格により落ち着く時期は異なりますが、4歳を過ぎた頃からだんだんと落ち着いた性格に変化する場合がほとんどです。

7歳以降はシニア期に近づくため、年齢に適した環境を整えましょう。

柴犬が老犬の時期

柴犬は、8歳を超えると老犬やシニア犬に分類されます。

老犬の時期は、体力や免疫力がだんだんと落ちていき、体温調節も難しくなります。病気を早期発見・治療するためにも、定期的な健康診断が重要です。獣医師さんと相談しながら、最適な環境を作ってあげましょう。

また、季節により柴犬も手助けが必要となるため、体温調節のサポートを行ってあげることが大切です。

柴犬がなりやすい病気

柴犬は、8歳を超えると老犬やシニア犬に分類されます。

老犬の時期は、体力や免疫力がだんだんと落ちていき、体温調節も難しくなります。病気を早期発見・治療するためにも、定期的な健康診断が重要です。獣医師さんと相談しながら、最適な環境を作ってあげましょう。

また、季節により柴犬も手助けが必要となるため、体温調節のサポートを行ってあげることが大切です。

柴犬を長生きさせるには、病気の予防が重要です。以下では柴犬がなりやすい病気について3つご紹介します。

アトピー性皮膚炎

柴犬は、アトピー性皮膚炎にかかりやすいです。

アトピー性皮膚炎は、皮膚のかゆみにより目や口、耳、足の付根が赤く脱毛してしまう症状です。ひどい場合は、出血を伴う場合もあります。室内で飼うことにより花粉やハウスダストを吸引し、アトピー性皮膚炎を引き起こす原因になります。

アトピー性皮膚炎を防ぐためには、皮膚や被毛を清潔に保つことが重要です。清潔に保つためにも身体を1〜2ヵ月のペースで洗ってあげましょう。また、アトピー性皮膚炎を発症した際は、動物病院を早めに受診してください。

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)は、後ろ足の膝のお皿が外れてしまう症状です。

柴犬だけでなく多くの犬種がなりやすい病気で、特に小型犬に多いとされています。足を引きずって歩いていたり、足を浮かせていたりしている場合、膝蓋骨脱臼の可能性が考えられます。

症状が酷くなると、膝蓋骨が変形してしまうこともあるため、早期治療が必要です。膝蓋骨脱臼を防ぐためにも、膝の負担を日頃から減らしてあげましょう。

認知症

柴犬は他の犬種と比べて認知症になりにくいですが、老犬になると認知症を発症する恐れがあります。認知症の症状はさまざまですが、中でも多い症状は昼夜逆転や夜鳴きです。

また、飼い主様がわからなくなったり、粗相をするようになったり、症状は異なります。認知症を防ぐためには、常日頃から頭を使って脳に刺激を与えましょう。たとえば、散歩コースを変える、頭を使った遊びを増やすなどが効果的です。

外耳炎

外耳炎とは、耳の穴から鼓膜までの間に炎症が起こることです。原因としては細菌やカビ、寄生虫や異物混入などがあります。特に湿度の高い梅雨の時期にかかりやすい病気です。悪化すると痛みや難聴に繋がるため、注意が必要です。

耳垢が増えた場合や、耳を痒がっている時は病院に連れて行きましょう。予防としては、こまめな耳かきや耳垢の確認が大切です。耳掃除のしすぎはむしろ外耳炎の原因になるため、汚れていた時のみ掃除しましょう。

柴犬を長生きさせる飼い方

柴犬を長生きさせる飼い方

柴犬を長生きさせるためには、病気の予防や適切な飼育環境が重要です。

以下では、長生きさせるための飼い方について、4つのコツをご紹介します。柴犬を飼育している方はぜひ参考にしてください。

身体を清潔な状態に保つ

柴犬を長生きさせるために、身体を清潔な状態に保ちましょう。

特に毛や皮膚を清潔にしなければ、皮膚病にかかる恐れがあります。そのため、1〜2ヵ月に1回の頻度でシャンプーを使って身体をしっかり洗ってあげましょう。

また、口内環境を清潔に保つことも大切です。口内が汚いと歯周病になり口臭が気になり始め、さらに歯茎に炎症が起こります。病気予防をするためにも歯磨きをしっかり行い、日頃から身体を清潔な状態に保ちましょう。

運動をしっかりする

柴犬の健康を保つためにも、定期的な運動を心がけましょう。柴犬は運動が好きな犬種です。

定期的に散歩すると、運動不足の解消だけでなく、ストレス発散や筋力アップに繋がります。また、日光を浴びると皮膚病の予防にもなります。

しかし、過度な紫外線を浴びてしまうと皮膚がんのリスクが高くなるため、1日に30分〜1時間程度の散歩がおすすめです。

定期検診を受ける

柴犬の健康を保つためにも、定期検診を受けることは重要です。

犬も人間と同様で病気を患ってしまう場合があります。治療が遅れてしまうと回復に時間がかかり、重篤な病気へと発展する恐れがあります。そのため、定期的に健康診断を受けて早期発見・早期治療を行うことが大切です。

犬は人間と比べても成長のスピードが早いため、1〜7歳までは年に1回、8歳以降は半年に1度程度で定期検診を受けましょう。

室内で飼育する

柴犬は中型犬のため、外で飼育している方も多いでしょう。しかし、近年では室内での飼育が推奨されています。柴犬に適切な環境を整えられるからです。

外で飼育する場合、夏場の暑さや冬場の寒さで体調を崩しやすくなります。また目の届かない場所で生活しているため、体調の変化に気付きづらいです。

室内での飼育に切り替えられるのであれば、室内での環境を整えてあげましょう。

柴犬の不調のサイン

柴犬の不調のサイン

どれだけ対策を施しても、残念ながら病気になる時もあります。柴犬の病気は早期発見と早期治療で治せる場合がほとんどです。反対に不調のサインを見逃して放っておくと、病気が重篤なフェーズまで悪化します。

以下では、柴犬が出す不調のサインについて4つご紹介します。サインを見つけたら動物病院で診察を受けるようにしましょう。

運動したがらない

柴犬は基本的に散歩や運動が大好きな犬種です。しかし体調が悪い時は人間と同様に、運動したがりません。何か重篤な病気や怪我を我慢している可能性があります。以下の行動を見つけたら注意が必要です。

  • 散歩に行きたがらない
  • 昼間もずっと寝ている
  • 運動してもすぐにバテてしまう
  • 運動すると舌が紫色になる

柴犬にとって運動は健康のためにも欠かせません。しかし、調子が悪い時は強制しなくて大丈夫です。特に高齢の場合、心臓などの呼吸器や循環器の病気の可能性があります。老化の影響だとサインを見逃すケースも頻発しています。日頃から愛犬をよく観察するようにしましょう。

歩き方が不自然

歩く時に足を庇う場合や、引きずる場合は足を怪我している可能性があります。柴犬のなりやすい膝蓋骨脱臼や皮膚病、外傷や骨折など原因は様々です。

以下の症状がある時は早めに獣医師に相談しましょう。

  • 足を頻繁に舐めている
  • 舐めた部分が赤く炎症のようになっている
  • 足を引きずっている
  • 出血や腫れがある
  • 地面を足に着けていない

柴犬は、ストレスが溜まると足を舐めるようになります。特に一匹で寂しい時に手足を舐めすぎて、指の間に細菌が繁殖して炎症に繋がっています。柴犬にストレスを与えないように心がけましょう。

頭が傾いている

犬の頭がずっと傾いている時は、神経の異常があり、平衡感覚を失っている場合があります。この場合は重篤なケースが多いため、以下の症状がみられる場合は至急動物病院へ向かってください。

  • 頭を傾けてぐるぐる回っている
  • 眼球が上下左右に震えている
  • 動作がぎこちない

特に多い原因として、前庭器官の運動失調症が挙げられます。前庭器官とは、耳の中にある平衡感覚を司る器官のことです。重力を感じ取って、頭や目、体幹を正しい位置に保つ役割があります。放っておくと症状は進行するため注意が必要です。

障害物を避けられずにぶつかる

家の中で家具などの障害物に頻繁にぶつかっている場合も注意が必要です。平衡感覚の障害や、視力の異常、認知症が考えられます。

特に障害物を避けられないのは、認知症の一般的な症状です。認知症では他にも夜泣きや粗相が増えます。心当たりがある場合は、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

認知症は一過性の病気で、1度進行すると元には戻りません。治療も進行を抑えるもののみです。初期症状のうちに認知症に気付き、進行を抑えることが重要なため、日々の観察を怠らないようにしましょう。

対策を練り、柴犬と過ごそう

対策を練り、柴犬と過ごそう

本記事では、柴犬の寿命や長生きのコツ、なりやすい病気などについて解説しました。柴犬の平均寿命は13歳で、人間に換算すると68歳にあたります。長生きさせるためには、病気にかからないことが何よりも大切です。

日頃から身体を清潔に保ち、運動し、定期的に健康診断を受けることで柴犬を長生きさせてあげられるでしょう。また不調のサインを見逃さないように毎日観察することで、何かあった時にすぐ気付けます。

しかし、必ずお別れをしなければいけない時期は訪れます。悔いのないお別れをするためにも生前から終活を行うようにしましょう。