「シニア犬にはどんなご飯を与えたら良いのか」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

年齢を重ねて食が細くなったり、食べられなくなった物が増えたりして心配事は増える一方ですが、健康維持のためにもご飯はたくさん食べてほしいものです。

シニア犬は噛む力や飲み込む力も衰えてくるため、消化の良い食べ物を与えることが必要になってきます。

本記事では、シニア犬の消化に良い食べ物を紹介していきます。

シニア犬の消化に良い食べ方

シニア犬の消化に良い食べ方

若いころと違い様々な部分が衰えてくるシニア犬ですが、食べる力も衰えはじめます。歯も弱くなり、上手く噛むことができなくなってしまうため消化に負担がかかるでしょう。

その負担を減らす方法をご紹介いたします。

柔らかくする

ドックフードや水分を含みやすい食材で作ったご飯などは、水分を加えることで固さを調節できます。

柔らかくふやかせば上手く噛むことができなくても、飲み込みやすくなり消化しやすくなるでしょう。

細かく切る

野菜やお肉などは柔らかく調理できても、ある程度しっかりと噛む必要があります。

そういった食材の場合は、細かく切ってあげることで噛む負担を減らし、丸のみしてしまうことで内臓を傷つける危険も減らせるでしょう。

消化の良い食材

消化の良い食材には、キャベツ・リンゴ・鶏肉など様々あります。ただし、消化に良いから栄養豊富だからといって食べさせすぎは良くありません。

リンゴなら皮はシニア犬の消化にあまり良くありませんし、芯や種は消化する際に中毒物資に変化するので注意が必要です。

消化を良くするためにはどんな物が良い?

消化を良くするためにはどんな物が良い?

ドックフード以外の食べ物をあたえる場合、どんなに栄養豊富でも消化に負担がかかってしまう物も多いです。

シニア犬にとってどんな物を選べば良いかご紹介いたします。

新鮮な物

鮮度が落ちればその分だけ消化に負担がかかってしまうため、なるべく新鮮なものを選ぶことをおすすめします。

時間が経っているものは腐敗が進んでいる可能性があるからです。お腹を壊したり最悪の場合、命を落としたりする危険性もあるので注意しましょう。

食物繊維が少ない

食物繊維はおなかの調子を整えるために必要な栄養素になります。

しかし元々犬は、肉食動物のため食物繊維が多く含まれている食材を食べた場合、消化不良を起こしてしまうでしょう。なるべく食物繊維が少ない食材を選ぶことをおすすめします。

脂質が少ない

シニア犬にとって脂質はエネルギー源となるとても大切なものです。

必須脂肪酸は体内で作ることができないため、食材から摂取する必要があります。ただし、脂質の取りすぎは肥満の原因となるため注意しましょう。

摂取してほしい栄養素

摂取してほしい栄養素

健康を維持するだけではなく、体毛や肌のハリツヤ・骨や関節などの健康を保つためにもたくさんの栄養を摂取する必要があります。

どのような栄養素を摂取すれば良いのかをご紹介いたします。

タンパク質

タンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」に分けられます。

体毛や爪といった表面の部分だけでなく、筋肉や内臓・免疫の抗体を作るにもタンパク質は欠かすことのできない栄養素です。動物性タンパク質には必須アミノ酸が多く、効率的に必要なタンパク質を摂取できるのでおすすめです。

【動物性タンパク質を摂取できる食材】

  • 鶏肉・牛肉・豚肉
  • 魚類

【植物性タンパク質を摂取できる食材】

  • ブロッコリー
  • 大豆 

オメガ3脂肪酸

「DHA」「EPA」「α-リノレン酸」などの脂肪酸の総称をオメガ3脂肪酸といいます。

皮膚炎や関節炎、心臓病、脳の病気の予防に改善効果があるといわれていますが、ストレスや添加物などの様々な影響で失われやすい栄養素です。

熱に弱く酸素に触れると酸化してしまいやすいため、調理するには注意が必要になります。

【DHA・EPAを摂取できる食材】

  • マグロ・鮭・イワシなどの魚
  • 魚油

【α-リノレン酸を摂取できる食材】

  • 亜麻仁油
  • えごま油

グルコサミン・コンドロイチン

グルコサミンは関節炎の予防・炎症の軽減や軟骨を形成している成分のひとつで、コンドロイチンは骨折時の回復を支える働きがあり、カルシウム不足が原因で起こる骨粗しょう症の予防もしてくれる栄養素です。

ただし、食材から多く摂取することは難しいためサプリメントの使用をおすすめします。

【グルコサミンを摂取できる食材】

  • カニやエビなどの甲殻類の殻

【コンドロイチンを摂取できる食材】

  • 豚の軟骨
  • 山芋
  • オクラ

プロバイオティクス・プレバイオティクス

プロバイオティクスはビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌のことで、プレバイオティクスは食物繊維やオリゴ糖などのことで善玉菌のエサとなる栄養素です。

腸内環境を整え便秘や下痢の改善ができ、栄養の吸収を助けます。

【プロバイオティクスを摂取できる食材】

  • 味噌や醤油
  • 納豆
  • ヨーグルト
  • チーズ

【プレバイオティクスを摂取できる食材】

  • ごぼう
  • アスパラガス
  • 海藻類
  • リンゴ
  • バナナ

シニア犬に消化の良い食べ物4選

シニア犬に消化の良い食べ物4選

シニア犬に消化の良い食べ物を手作りするのは、難しいと思っている飼い主様もいらっしゃるでしょう。

摂取してほしい栄養素も取り入れたおすすめの食べ物4選をご紹介いたします。

納豆ご飯

必要な食材は、いつも食べているドックフード、納豆です。ドックフードに大さじ1杯程度の納豆を広げるようにかければ完成です。

ドックフードはお湯や水などでふやかし、納豆はひきわり納豆にすれば消化も良く食べることができます。

ゼリー

ゼリーを作るのに必要な素材は以下になります。

食材容量
溶かしたゼラチン150ml
はちみつ大さじ2
ヨーグルト(無糖)300g

材料をよく混ぜたら、容器に流し入れ冷蔵庫で冷やし固めれば完成です。

冷たい食べ物のため与える量には注意が必要になりますが、使用しているはちみつは、胃や腸への負担が少なく消化の良い食べ物になります。

マグロフレークふりかけ

マグロフレークふりかけに必要な食材は以下になります。

食材容量
ドックフード適量
マグロ150g
茹でる用のお湯適量

沸騰しお湯にマグロを入れ湯煎し、アクを取りながらしっかりと茹でます。

ザルにあげてしっかり水を切ったら、まだ熱いのでフォークや箸などでほぐし少し冷めたら手で骨やスジをしっかり取り除き、細かくしましょう。

ドックフードにかければ完成です。マグロはできるだけ細かくし、骨やスジを残らないように取り除けば消化良く食べることができます。

かぼちゃの鶏むねご飯

かぼちゃの鶏むねご飯を作るための材料は以下です。

食材容量
かぼちゃ4分の1
鶏肉のミンチ200g
鶏肉がかかる程度
かつお節適量

かぼちゃ4分の1を水から丸ごと茹で、柔らかくなったら取り出し皮を丁寧に削ぎ、細かく切ってスプーンで潰します。

鍋で鶏肉ミンチを炊き、煮立ってきたらかつお節を入れ鶏肉に火が通ったら取り出し、かぼちゃに入れ混ぜたら完成です。

熱すぎる場合はやけどする恐れがあるため、冷ましてから与えるようにしましょう。

鶏肉を煮た汁はスープとして与えることができるので消化の助けになります。

まとめ

消化に良い食べ方や摂取したい栄養素を知ることで、シニア犬に負担が少ない消化の良い食べ物を与えられます。

市販されている物を利用するだけでも簡単に作れるため、ぜひ試してみましょう。

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