ペットが亡くなった場合、火葬と葬儀だけで良いのか、初七日や四十九日などの法要を行ったほうが良いのかと悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際、ペットの飼い主様の希望で、人と同じように法要を行って供養するケースもあります。

法要ではどのようなことをするのか、どこに依頼すれば良いのかを知ることで、納得のいく法要が行えるでしょう。

そこでこの記事では、ペット法要の概要や依頼先、お布施などの費用相場について紹介します。

ペット法要とは「ペットロスに寄り添うセレモニー」のこと

ペット法要とは「ペットロスに寄り添うセレモニー」のこと

まず、ペット法要とはなにか、またどのような目的で行うのかを理解する必要があります。

以下では、ペット法要の目的や内容、流れについて解説します。

ペット法要の目的

ペット法要とは、飼い主様のペットロスに寄り添い、乗り越える手助けをするためのセレモニーです。

ペットロスは、「ペットを亡くした」という飼い主様の喪失感を表す言葉で、悲しみが深い方は心身に不調をきたすこともあります。ペット法要はペットを亡くした飼い主様の希望で行うものであり、必ず行わなければいけないものではありません。

しかし、近年は人と同じように供養をしたいと、ペット法要を希望する飼い主様の方が増えています。

ペット法要の内容や流れ

ペットの法要と聞くと火葬や葬儀をイメージする方が多いですが、ここで解説するペット法要は、人と同じように初七日や四十九日、一周忌をはじめとする年忌法要も含みます。

セレモニーを重ねることで、飼い主様は家族の一員であったペットの旅立ちを受け入れられるようになることがあります。

なお、ペット法要ではお供え物をし、読経供養のあとにお焼香をするのが一般的な流れですが、飼い主様の希望に合わせて自由に進めることも可能です。

そのため、必ずしも人の法要と同じタイミングで行うわけではなく、希望によって中止や時期をずらす場合もあります。

ペット法要を行う前は、「どのような流れで」「どのタイミングで」行うのか、考えておくとよいでしょう。

ペット法要の種類や依頼先は?

ペット法要の種類や依頼先は?

ペット法要にはどのような種類があり、どこへ依頼すれば良いのでしょうか。以下では、ペット法要の種類と依頼先について解説します。

ペット法要の種類

ペット法要には、合同法要と個別法要の2種類があります。

ペット法要の種類により特徴が異なるため、事前に各ペット法要について確認しておきましょう。

合同法要

合同法要は、ペット霊園などの施設で執り行う法要に参列することを指します。お布施の相場は3,000~10,000円です。

定期的に行われることもあり、利用者が自由に参列できるようにされています。

合同法要の場合、ペット霊園などの施設管理者が主催者(施主)になるため、飼い主様が事前に準備をする必要はありません。

個別法要

一方の個別法要は、施主が僧侶を手配して命日に合わせて行う法要です。お布施の相場は3~5万円で、お車代として5,000円ほど用意します。

個別法要の場合は自宅に祭壇を用意して行うことが多いものの、ペット霊園や納骨堂などで遺骨を前に行うケースもあります。

ペット霊園などで法要を行う場合は、霊園や納骨堂施設などに相談して、スケジュールを調整しなければいけません。

スケジュール調整の際は、読経供養を依頼する僧侶をペット霊園や納骨堂施設で紹介してもらうことも可能です。

ペット法要の依頼先

ペット法要の依頼先は大きく分けて3つあります。

ペット法要の依頼先を理解しなければ、トラブルに発展する恐れもあるため、事前に確認しておくことが大切です。

以下では、ペット法要の依頼先について解説します。

ペット霊園

ペット霊園では、納骨式や合同法要、供養が実施されているため、読経供養を提携している寺院があります。

飼い主様と一緒に入れるお墓を提供しているところもあるため、ペット法要と一緒に検討してみてもいいでしょう。

ペット供養を行っている寺院

現代では、ペット供養を実施している寺院も増えています。

寺院の中にもペット納骨堂や合同墓地を設けている施設もあり、ペット供養に積極的な寺院もあります。

しかし、寺院すべてがペット法要を受け入れているわけではありません。ご遺骨が収蔵されているペットのみ、またペット法要を行う寺院や檀家のペットのみという施設もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

ペット葬儀社

四十九日や一周忌など、納骨後にペット法要をご希望の場合は、ペット葬儀社に相談すると良いでしょう。

ペット葬儀社により僧侶や寺院と提携している施設や、ペット斎場がある施設もあります。宗派のこだわりがある方は、事前に確認し依頼するかを判断しましょう。

ペット法要で準備すること

ペット法要で準備すること

ペット法要の際は、事前準備が重要です。以下では、ペット法要で準備すべきことについて解説します。

日時と場所

ペット法要の際は、日時と場所を決めておきましょう。

日時については、家族が集まりやすい日にちを選ぶことが重要です。また、場所については、自宅やペット霊園など家族が集まりやすい、移動しやすい場所を選ぶといいでしょう。

ペット霊園により合同供養祭を定期的に開催している場合は、参加することで事前準備の負担が減るため、準備が大変と考えている方は積極的に参加してみてください。

お供え物

ペット法要の際は、事前にお供え物についても考えておきましょう。

お供え物に最適なのは、ペットが生前食べていたエサやよく遊んでいたおもちゃなどでしょう。その他にも、ペットが大好きだったものや、思い出の写真などがあれば、お供えしてあげるとペットも喜ぶでしょう。

また、お花をお供えするのもおすすめの方法です。お花の種類はとくに決まりがないため、ペットのイメージに合うお花を選んであげてください。

ペット法要に参列する際の服装のマナー

ペット法要に参列する際、服装はカジュアルなものでも問題ありません。しかし、服装は何でも良いというわけではないです。

以下では、ペット法要に参列する際の服装のマナーについて解説します。

派手な服装は避ける

ペット法要の際は、派手な服装やアクセサリー、お化粧は避けるようにしましょう。

人間のお葬式のように片化粧でなくても問題はありませんが、ほかの参列者に不快感を与えないためにも、落ち着いた化粧と服装を選んでください。

また、アクセサリーも大きいものではなく、小さいものを選び、目立たない物を選ぶといいでしょう。

動物性の素材を使った服を避ける

ペット法要では、動物性の素材を使った服は避けましょう。

革製品や毛皮、ファーなどは動物の「死」を連想させるためです。そのため、ペット法要には適していないといえるでしょう。

とくに、冬場は毛皮のコートやファーの付いたコートなど、動物性の素材が使用されている傾向にあります。フェイクのものでも、参列者に不快な思いをさせてしまう可能性があるため、身に付けないようにしましょう。

強い香りの香水や整髪料を避ける

ペット法要は、服装だけでなく香りにも気をつけなければいけません。香りの強い香水や整髪料は、お線香の邪魔にもなり、参列者もいい気分にはならないでしょう。

ペット法要の費用相場

ペット法要の費用相場

ペット法要にはどれくらいの費用が必要なのでしょうか。お布施も含めて相場を紹介します。

火葬

ペット法要では、火葬が必要になります。

しかし、火葬方法により値段は大きく異なるため、事前に確認することが重要です。

以下では、火葬方法による特徴や費用について解説します。

合同火葬

合同火葬は、複数のペットを一度に火葬する方法で、最も費用を抑えられます。 COCOペットでの合同火葬の相場は6,600〜62,700円です。

ペットの種類合同火葬の費用(税込)
極小動物(約10cm位)6,600円
小動物(2kg未満)14,300円
うさぎ(2〜5kg)17,600円
猫〜小型犬A(2〜5kg)17,600円
猫〜小型犬B(5〜10kg)22,000円
小〜中型犬(10〜15kg)28,600円
中〜大型犬(15〜20kg)34,100円
大型犬(20〜25kg)40,700円
特大犬A(25〜30kg)47,300円
特大犬B(30〜35kg)55,000円
特大犬C(35〜40kg)62,700円

天国でも友だちと楽しく過ごしてほしい、生前寂しがり屋だったペットに寂しい思いをさせたくないとお考えの飼い主様には、合同火葬がおすすめです。

しかし、複数のペットと一緒に火葬することからお骨上げや返骨は行われていないため、返骨してほしい方は要注意です。

一任個別火葬

一任個別火葬は、スタッフにご遺体を預けてから火葬まですべて任せる方法です。

火葬の立会いやお骨上げはスタッフが行うものの、ペットを個別に火葬できるため、遺骨を持ち帰ることができます。

COCOペットでの一任個別火葬の相場は16,500~69,300円です。

ペットの種類一任個別火葬の費用(税込)
極小動物(約10cm位)16,500円
小動物(2kg未満)20,900円
うさぎ(2〜5kg)24,200円
猫〜小型犬A(2〜5kg)24,200円
猫〜小型犬B(5〜10kg)29,700円
小〜中型犬(10〜15kg)35,200円
中〜大型犬(15〜20kg)41,800円
大型犬(20〜25kg)47,300円
特大犬A(25〜30kg)55,000円
特大犬B(30〜35kg)61,600円
特大犬C(35〜40kg)69,300円

亡くなったペットの火葬されるところを見るのはまだつらいという飼い主様に一任個別火葬がおすすめです。

立会い個別火葬

立会い個別火葬は、人間の葬儀と同じように、飼い主様がペットの火葬に立会い、お骨上げも行う火葬方法です。

返骨も可能でゆっくりお見送りできますが、費用は3つの葬儀方法のなかで最も高い傾向にあります。COCOペットでの立会い個別火葬の相場は18,700〜71,500円です。

ペットの種類立会い個別火葬の費用(税込)
極小動物(約10cm位)18,700円
小動物(2kg未満)23,100円
うさぎ(2〜5kg)27,500円
猫〜小型犬A(2〜5kg)27,500円
猫〜小型犬B(5〜10kg)31,900円
小〜中型犬(10〜15kg)37,400円
中〜大型犬(15〜20kg)44,000円
大型犬(20〜25kg)49,500円
特大犬A(25〜30kg)57,200円
特大犬B(30〜35kg)64,900円
特大犬C(35〜40kg)71,500円

最後までペットのそばにいてあげたいとお考えの飼い主様に、立会い個別火葬がおすすめです。

葬儀

葬儀の費用は火葬の費用という意味合いが強いため、上記の火葬費用の相場を参考にしてください。なお、お布施の相場は3,000~5,000円といわれています。

初七日・四十九日

初七日はペットが亡くなった日から数えて7日目、四十九日は亡くなってから49日目に行う法要のことです。お布施の相場は2~3万円です。

一周忌

一周忌は、ペットが亡くなってから1年後に行う法要のことです。お布施の相場は2~3万円です。

年忌法要

一周忌以降は三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌と続き、人の場合は五十回忌で弔い上げとなります。ただし、ペットの場合は三回忌、七回忌、十三回忌で弔い上げとすることが多いようです。

関連記事:後悔しないペット葬儀会社の選び方!|必要な手順や注意点

ペット法要について理解して正しくペットとお別れしよう

近年はペットが亡くなったあと、人と同じように供養したいという飼い主様が増えています。

ペット法要は飼い主様の希望で行うものですが、葬儀から法要を重ねていくことが、ペットロスを乗り越えていくうえで必要な方もいます。

ペット法要については、ペット霊園やペット葬儀社などに相談・依頼できますが、個別で法要を行う際は、僧侶へのお布施も必要になります。

COCOペットでは、大切なペットの火葬から埋葬までをサポートしております。ご相談は24時間365日、無料で受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。大好きなペットにはいつまでも元気でいてほしいですが、いつか必ずお別れの時がやってきます。

いざその時が来ると、急な悲しみで冷静な判断ができなくなることもあります。そのため、ペットが元気なうちから、ペットの看取りや葬儀などをどうするのかを考えておくことで、

後悔のない最期の時を過ごすことができます。また、悔いなくきちんとペットとお別れをすることは、その後のペットロスの緩和にも繋がります。

COCOペットでは、生前の終活についてのご相談も承っております。些細なご質問でも、お気軽にご相談ください。