「犬と暮らしたいけど、一人暮らしで犬は飼えるのだろうか」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、一人暮らしでも犬を飼うことは可能です。しかし、飼う前の心構えや準備をしっかり行う必要があります。
本記事では、一人暮らしで犬を迎えるための心構えや、確認したいポイントについて解説します。さらに、一人暮らしで犬を飼うときに役立つ家電製品もお伝えします。
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目次
一人暮らしで犬を飼うなら、命を預かる責任を忘れずに
前述したとおり、一人暮らしで犬を飼うことは可能です。しかし、それ相当の責任と覚悟を持たねばなりません。
飼い犬は、飼い主がいないと生きていけません。ご飯や水は、飼い主に与えてもらわないと食べられませんし、飼い主がいないときに火事や地震が起こっても、自力で逃げることはできないでしょう。
万が一飼い主が亡くなってしまったり、入院することになったりすると、取り残された犬も生きていくことが困難です。
犬も人間と同じで、大切な命ある存在です。命を預かっていることを忘れず、必ず最後までお世話する責任を持ってください。
犬を飼育する際に発生する費用の目安
一人暮らしで犬を飼う際に一番心配なポイントとなるのは費用でしょう。
アニコム損害保険株式会社の「2021年の1年間にペットにかけた年間支出費用」の調査によると、犬の飼育にかかった年間費用は345,572円とされています。
以下では、内訳について解説します。
初期費用
犬を飼う際、以下のような初期費用が発生します。
項目 | 費用目安 |
畜犬登録 | 3,000円〜 |
狂犬病ワクチン接種 | 3,000〜4,000円 |
マイクロチップ装着 | 5.000〜10,000円(オンライン申請:300円 書類申請:1,000円) |
混合ワクチン接種(子犬の場合1年に3回接種) | 5,000〜10,000円 |
フィラリア予防薬 | 5,000〜12,000円 |
飼育グッズ | 15,000円 |
初期費用として発生する金額は約35,000円程度です。
しかし、ペットショップで犬を飼う場合は、上記の他にも費用がかかるため事前に確認しておきましょう。
また、上記以外にも購入するものがあると費用はかかるため、あくまでも目安として考えてください。
年間費用
犬を飼い始めると、定期的に購入しなければいけないものもあります。
項目 | 費用目安 |
狂犬病ワクチン | 3,000〜4,000円 |
混合ワクチン接種 | 5,000〜10,000円 |
フィラリア予防薬 | 5,000〜12,000円 |
フードやおやつ | 50,000〜60,000円 |
シャンプーやトリミング(1回あたり) | 3,000〜10,0000円 |
光熱費(飼育による追加費用) | 15,000円 |
基本的に上記の費用は、犬を飼っている方は毎年払わなければいけない費用です。
少なくとも年間固定で5万円以上は必要となります。毎月固定の費用が増えるのが負担という方は、犬を本当に飼えるかどうか今一度よく考えておきましょう。
その他の費用
初期費用や年間費用以外にも、費用は発生します。
項目 | 費用目安 |
去勢手術 | 15,000〜30,000円 |
避妊手術 | 35,000〜60,000円 |
ペット保険 | 15,000〜60,000円 |
病気や怪我の治療費 | クリニックによる |
ペットホテル | 3,000円〜 |
犬の洋服 | 3,000円〜 |
上記の中でも、急な病気や怪我は予測できないもののため、いつでも費用を用意できるよう準備する必要があります。
病気や怪我により、数十万円かかることもあると理解しておきましょう。
一人暮らしで犬を飼う前に確認したいポイント
一人暮らしで犬を飼う際は、覚悟を持って犬を育てることが何よりも大切です。
以下では、一人暮らしで犬を迎える前に確認しておきたい具体的なポイントを4点解説します。
ペットが飼える環境か?
賃貸物件に暮らしている場合、必ず大家さんや管理会社にペットOKの物件かどうか確認を取ってください。
「エレベーター内では必ず抱っこをする」などのルールも、合わせて把握しておきましょう。
また、犬がのびのび過ごせるスペースがあることも重要です。一人暮らしだとワンルームに住んでいる人も多いかもしれませんが、大型犬の場合、2LDKくらいの広さがあったほうがよいでしょう。
ペットOKの物件でも、近隣住民の理解を得られないとトラブルに発展してしまうことがあります。犬を迎える前に、ご近所さんに挨拶周りをしましょう。
留守番させてばかりにならないか?
本来、犬は群れで過ごすのが好きで、寂しがりやの生き物です。一人暮らしだと、飼い主がずっと家にいるというわけにはいかず、仕事や買い物などでどうしても家を空けなければならないことが多いでしょう。
しかし留守番ばかりだと、犬はストレスや恐怖を感じて不安定になってしまいます。留守番できる時間は、留守番の訓練をしっかり受けた犬でも、最長で8~12時間程度といわれています。
留守番に耐えられる時間は犬によって異なり、特に子犬を迎えた場合は、なるべく留守番させることがないよう工夫しなければなりません。
残業や飲み会、旅行などを優先することなく、これまでの生活を捨てて愛犬中心の生活に変える覚悟が求められます。
毎日散歩する時間を確保できるか?
大切な飼い犬が健康に過ごすために、毎日の散歩は大切です。ほとんどの犬は散歩が大好きで、適度に体を動かすことによってストレスを発散しています。
また、犬は生まれつき「探求したい」「テリトリーを確保したい」「他者と接触したい」という欲求を持っています。これらを満たすためにも、散歩は必要不可欠なのです。
なるべく毎日2~3回程度、散歩できる時間を確保するようにしましょう。
関連記事:愛犬の健康に効果的な散歩の方法|散歩をする必要性とメリットを紹介!
いざというときの預け先はあるか?
急な出張や突然の入院など、飼い主にもしものことがあった場合に備えて、犬を預けられる人を必ず確保しておきましょう。
家族や友人など、信頼できる人に依頼してください。周りに預けられる人が見つからない場合は、かかりつけの動物病院やペットホテルの預かりサービスを確認しておきましょう。
一人暮らしで犬を飼う際にするべきこと
一人暮らしで初めて犬を飼う際、何をしてあげれば良いかわからない方もいらっしゃるでしょう。トラブルを防ぐためには以下の点を注意しましょう。
毎日散歩する
犬を飼ったら、毎日お散歩をしてあげましょう。散歩の時間に関しては、犬種や犬のサイズにより異なります。
小型犬であれば1回30分程度で1日に1〜2回、中型犬は1回30〜60分程度で1日2回、大型犬は1回60分程度で1日2回程度が目安です。
小型犬や中型犬の中でも運動量が多い犬種の場合、散歩時間を増やしたり、ドッグランを併用してあげたりすると犬にとっていい運動になります。
また、シニア犬の場合は、体力が低下しているため、運動をさせすぎずに散歩の回数を減らし、散歩時間を短くしてあげてください。しかし、暑い日や寒い日は愛犬が散歩を嫌がることがあります。
愛犬が散歩を嫌がっている場合は、抱っこして散歩してあげたり、室内でボール遊びをしたり、散歩以外に運動できる機会を作ってあげるといいでしょう。.
食事について考える
朝晩2回、毎日食事を与えることが大切です。犬に毎日与えるフードとしては、総合栄養食として販売されているドッグフードが向いています。
総合栄養食とは、犬に必要な栄養素をバランスよく摂取できるフードです。水分と総合栄養食を適正量摂取しておくと、栄養が偏ることもありません。
パッケージに一般職や副食を書かれているドッグフードは、総合栄養食の補助のような役割の食品です。そのため、主食として与えてしまうと栄養バランスが崩れて体調不良を引き起こす原因ともなるでしょう。
ケージを掃除する
犬を飼ったら、毎日ケージを掃除することも大切です。飼育環境は犬の健康にも大きく影響します。
毎日掃除することが適切ですが、汚れが少ない場合は週2〜3回程度の掃除でも問題ありません。
しかし、掃除を怠ってしまうと、悪臭の原因となります。犬は人間のように毎日お風呂に入る習慣がないため、体臭や抜け毛によりケージを汚します。 また、トイレを設置しているケージの場合、特に汚れやすく、臭いもきつくなり異臭を放つでしょう。愛犬に快適に過ごしてもらうためにも、ケージは清潔に保ってあげましょう。
スキンシップを忘れない
犬と過ごすからには、毎日のスキンシップを忘れないようにしましょう。
犬は飼い主様とスキンシップを取ると幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌されて、幸福感がえられることが研究でわかっています。オキシトシンが分泌されると免疫力が向上して信頼関係も築かれます。
また、スキンシップは犬の健康状態を確認する上でも重要です。スキンシップを兼ねて犬をマッサージしてあげたりすると、血流が良くなり、関節の痛みも和らぐでしょう。
一人暮らしで犬を飼う際の注意点
犬を飼う際は、犬が快適に過ごせるように、また、周囲に迷惑をかけないように注意する必要があります。以下では、一人暮らしで犬を飼う際の注意点について解説します。
トイレのしつけを徹底する
室内で犬を飼う場合は、トイレのしつけを徹底しましょう。
トイレの場所を定めていないと、室内のあらゆる場所で自由にトイレをするくせがついてしまい、決まった場所でトイレができなくなってしまいます。
トイレのしつけをする際は、子犬の時期から使用できるトイレシーツを設置する人が多くいます。まずは、ケージやハウス内の全てにトイレシーツを置いて、トイレをしない部分を回収するなどして、トイレの場所を定めていきましょう。
マーキングをさせない
犬の性別が雄の場合、自分のテリトリーを定めて上下関係を示すためにマーキングします。
室内で飼っている際にマーキングをさせてしまうと、飼い主様よりも立場が上であると認識してしまい、飼い主様のいうことをきかなくなってしまう可能性があります。
マーキング行動が目立つ場合、去勢手術を行う、また消臭グッズを利用してマーキングを消すなど上下関係を確立させないように対策をしてください。
無駄吠えさせない
一人暮らしで犬を飼う際、無駄吠えさせないことも大切です。
賃貸や隣の家と近い場合は、犬の鳴き声によりトラブルに発展する恐れがあります。そのため、犬が無駄吠えしている場合は、飼い主様がしっかり怒ってあげなければいけません。
犬が吠えるたびに注意すると、吠えることは悪いことであると認識するようになるため、トラブルを避けるためにも、吠えないしつけをしましょう。
一人暮らしで犬を飼う際におすすめの家電製品
ここからは、一人暮らしで犬を飼うときに役立ち、飼い主や愛犬をサポートしてくれる家電を紹介します。
自動給餌機・自動給水機
犬が一日に必要とする食事回数は、種類や年齢によって異なりますが、成犬は一日2回、子犬は一日に4~5回程度の食事が必要です。
家を空けねばならず、どうしてもエサをあげる時間までに帰宅できない日もあるでしょう。そんなときに役立つのが、自動給餌機や自動給水機です。
事前にタイマーをセットして、時間になればエサが出てきて食べられるタイプや、アプリを使って遠距離からエサをあげることができるタイプなどがあります。また、自動給餌機と自動給水機が一体化している便利なものもあります。飼い主や愛犬に合ったものを選びましょう。
ペットカメラ
犬を置いて外出する日は、「不安なく留守番できているだろうか」「事故に巻き込まれていないだろうか」など、とても不安になりますよね。ペットカメラを使えば、外出先でもスマートフォンから愛犬の様子を見ることができます。
先ほど紹介した自動給餌機・自動給水機にペットカメラ機能がついているタイプもあります。また、スピーカーがついており、飼い主の声を留守番中の犬にリアルタイムで届けられるものもおすすめです。
一人暮らしで犬を飼う際は飼い主になる自覚を持とう
一人暮らしで犬を迎える際のポイントについて解説しました。一人暮らしでも犬は飼えますが、大切な命を預かっている責任を持ち、何があっても最後までお世話をする覚悟を忘れないでください。
残業せずなるべく早めに帰る、どうしても帰宅できない場合は信頼できる人にお世話をお願いする、ペットホテルを利用するなど、周りの人やサービスも使いながら、愛犬がストレスをためず幸せに過ごせる環境をつくりましょう。
大好きなペットにはいつまでも元気でいてほしいですが、いつか必ずお別れの時がやってきます。いざその時が来ると、急な悲しみで冷静な判断ができなくなることもあります。
そのため、ペットが元気なうちから、ペットの看取りや葬儀などをどうするのかを考えておくことで、後悔のない最期の時を過ごすことができます。
また、悔いなくきちんとペットとお別れをすることは、その後のペットロスの緩和にも繋がります。
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