犬にとって散歩が重要ということは、よく知られています。とはいえ、天候や体調などによって散歩に行けないこともありますし、疲れているときは犬を散歩に連れて行くことをつらいと感じる方もいるかもしれません。
そんなとき、犬を散歩させないと何か不都合はあるのか気になる方も多いでしょう。犬に散歩をさせないと身体的・精神的な面などいくつかのリスクがあります。
この記事では、犬を散歩させない場合に生じるリスクや上手に散歩させるポイント、散歩に行けないときの対策を紹介します。
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目次
犬を散歩させない場合のリスク
犬を散歩させないと生じる可能性のあるリスクは、おもに次の3点です。
身体に悪影響を及ぼす
散歩をしないと、犬の身体にさまざまな影響が表れます。
まず注意すべきなのは、運動不足による肥満です。肥満はさまざまな病気の原因となり、糖尿病や心臓病、関節痛、呼吸機能の低下などのリスクを高めてしまいます。
また、運動不足になると、筋肉や関節、骨などが脆くなり、関節痛の一因になります。そのほか、腸の働きが弱って便秘になってしまうこともあります。
精神的に悪影響を及ぼす
一日の大半を屋内や庭など限られたスペースで過ごす犬にとって、散歩は気分転換の機会になります。散歩をしないとストレスが溜まり、結果としてさまざまな悪影響が出ることがあります。
たとえば、無駄吠えや咬む行為が増えるなどです。乱暴になり、家の中の物を壊すなどのいたずらが激しくなることもあります。
また、自らの手足を舐め続ける肢端舐性皮膚炎(したんしせいひふえん)という病気になったり、下痢、嘔吐、脱毛症、うつ病などに繋がったりすることもあります。
社会性が身につかず内気になる
散歩をさせないと、犬にとって重要な社会性が中々身につきません。犬は外の世界を知り、ほかの犬や人と出会う機会を経て社会性を身につけていきます。散歩の機会が減ると、これらの機会が失われてしまうのです。
結果として、飼い主にしたがって歩くことも学べず、言うことを聞かない、しつけができない犬になるおそれがあります。また、怯えたり吠えたりする機会が増えたり、内気になってしまったりすることもあります。
犬を上手に散歩させるポイント
ここからは、犬を上手に散歩させるポイントを紹介します。
愛犬にとって適切な散歩時間を把握する
犬にとって適切な散歩の時間は、体格や犬種によって異なります。そのため、自分の愛犬に適した散歩の時間をあらかじめ把握しておきましょう。
一般的に、犬の散歩は朝・夕2回に分けて行なうのが適切です。1回あたりの時間は、小型犬は15~30分程度、中型犬は30~40分程度、大型犬は60分程度が目安です。
また、犬種による違いも意識しましょう。同じ小型犬でも、愛玩犬のルーツをもつチワワやマルチーズは20~30分程度、元々猟犬として使役されていたトイプードルやミニチュアダックスフンドは40~60分程度が理想的な散歩の時間の目安です。
あとは散歩から帰ってきたときの様子を観察して、犬に適切な時間を探っていくとよいでしょう。
リードに慣れてもらう
リードや首輪をつけることが嫌いで、散歩に行きたがらない犬もいます。このような場合は、家の中でもリードをつけて過ごしてもらい、少しずつ慣らしていく方法が効果的な場合があります。
家の中では飼い主がリードを持つ必要はなく、垂らしておけば問題ありません。そのままでも食事や遊びがしっかりできていたら、ぜひ褒めてあげてください。
なお、犬によってはリード自体が嫌いなのではなく、首輪をリードで引っ張られる感覚を嫌っていることがあります。そのような場合は、首輪ではなくハーネスにリードをつけることで改善することがあります。
また、握りやすいリードを選び、愛犬を適切にコントロールすることも重要です。長さを調節できるリードを選べば、犬も快適に走り回れるでしょう。
散歩コースの下見をする
犬にとって危険ではないかを確認するために、散歩コースの下見をしておくことも重要です。
下見の際は、ゴミがたくさん落ちていないかチェックをしましょう。犬は拾い食いをすることがあるためです。特にタバコの吸殻は、飲み込むと危険なため注意が必要です。
また、コースの途中で見かけるほかの犬の様子を観察することも大切です。よく吠える犬など、愛犬が怖がる可能性がある犬がいないか、確かめておきましょう。もし愛犬が苦手な犬と出会ってしまっても、適切な距離を保てる幅のある道路かどうかもチェックポイントです。
交通量も散歩のしやすさに関わる重要なポイントです。大通りなど交通量が多過ぎる場所は、飼い主も愛犬も歩きづらいことがあります。
歩きやすい場所は大きさや犬種ごとにも違います。たとえば小型犬なら、関節に負担がかかり過ぎる階段や坂道の多い場所は不向きです。愛犬の様子を見ながら次回の散歩ルートに活かしていきましょう。
犬の散歩に行けないときの対策
天気が悪いときや飼い主の体調が悪いとき、仕事が忙しいときなどさまざまな理由により散歩に行けないこともあるでしょう。
そのようなときは、無理して散歩に行く必要はありません。行けるようになったら行けなかった日の分を補うように、少し長めに散歩をさせてあげましょう。
室内で散歩の代わりに遊んであげるのもおすすめです。ボールを投げて持ってきてもらう遊びや、ロープを引っ張りあう遊びなど、体をよく動かせる遊びを取り入れるとよいでしょう。
また、ノミやダニ、アトピーなどが気になり散歩をさせたくないこともあるかもしれません。ノミやダニに対しては獣医で処方される予防薬などを活用し、アトピーに関しては草むらなどを避けるなど、適切な対策をとりましょう。
なお、老犬で散歩が難しい場合も、犬用カートなどを活用してなるべく外に出してあげるのがおすすめです。運動にはあまりならなくても、外の空気に触れることでストレスが軽減されます。老犬の散歩については、以下のページも参考にしてください。
関連記事:老犬も散歩は大切!散歩がもたらす効果や成犬と比べて注意すべき点について解説
まとめ
犬を散歩させないことには、さまざまなリスクがあります。肥満などの原因となるほか、精神的なストレスが問題行動や病気を引き起こすこともあります。また、社会性を身につける機会が減るため、内気な犬になってしまうかもしれません。
犬を上手に散歩させるためには、愛犬にとって適切な散歩時間を把握することが大切です。また、犬にとって歩きやすい散歩コースを意識するとよいでしょう。
どうしても散歩に行けないときは、行ける日に長めに散歩させてあげてください。
散歩をした思い出は、いつか愛犬とのお別れを迎えたときにも、きっと支えになってくれます。愛犬とのお別れのときに、安心してお見送りをしたいという方は、COCOペットにご相談ください。
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