「老犬になってきて、お世話や介護が難しい」と感じ悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

人間には老人ホームという施設がありますが、実はペットにもそのような施設があります。

自宅でのお世話や介護が難しいと感じる場合、飼い主様の負担が大きくなってしまうので施設の利用を考えてみてはいかがでしょうか。 本記事では、老犬ホームを利用するときのポイントや注意点を紹介します。適切な環境を整えながらペットや飼い主様にかかる負担を少なくしていきましょう。

老犬ホームが必要な理由

老犬ホームが必要な理由

老犬ホームを利用する理由は「ペットの高齢化」だけではありません。

飼い主様やペットの状況など様々ありますが、どんな場合に老犬ホームが必要になるのか、3つのケースをご紹介します。

飼い主様の高齢化

まず、飼い主様の高齢化により飼育が難しくなってしまうケースがあります。

60代以降に、新たにペットを飼いはじめようとする飼い主様もいますが、想定していた以上にペットが長生きしてしまい、お世話が難しくなってしまうのです。

さらには、飼い主様が先に亡くなってしまうこともあります。その後、別のところに引き取られても、飼育環境が変わりすぎるとストレスがかかってしまうでしょう。

そのような場合に、老犬ホームを利用して以前とあまり変わらない生活をさせてあげることができれば、ストレスを減らせる場合があります。

ペットの高齢化による認知症

医療の進歩により長生きしてくれるペットも増えていますが、ペットも高齢化すれば人間と同じように認知症を患うことがあります。

初期症状では、トイレを失敗しやすくなったり、道に迷ったりすることが多くなります。

症状が進むと、名前を呼んでも反応がなかったり、できていたことができなくなったり、昼夜問わず鳴き続けてご近所に迷惑になってしまうこともあります。

老犬ホームは認知症を患っている場合でも、プロが責任をもってお世話をしてくれます。24時間、気の抜けないお世話は大変なため、老犬ホームの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

病気、障害による介護

老犬になればそれなりに筋力や体力が落ち、病気にかかりやすくなったり、寝たきりになり介護が必要になったりします。または、ケガをしてしまい身体に重い障害が残るなどの場合も飼い主様の負担は大きくなるでしょう。

24時間の介護やお世話は、飼い主様にも精神的、身体的なストレスをもたらし、加えて金銭的なお悩みも生んでしまいます。

老犬ホームは、「24時間の介護が必要」「重度の障害がある」場合も受け入れることのできる施設を選ぶことができます。飼い主様だけで悩まずにぜひ相談してみてください。

老犬ホームの種類

老犬ホームの種類

老犬ホームは施設により対応できる内容がそれぞれ異なります。

ペットが引っ越しをして最後まで施設で暮らす「終身の老犬ホーム」。日中などの一定の時間を施設で過ごすことができる「一時お預かりの老犬ホーム」などにわけることができます。それぞれの違いをご説明します。

終身タイプの施設

終身の老犬ホームは、ペットが最後の時まで暮らす施設になります。

飼い主様の事情やペットの健康状態により、一緒に暮らしてお世話することが難しくなった場合に選択されることが多いです。

メリットは、要介護や認知症でもお世話できる環境やスタッフがそろっているところです。また、診療が必要になった場合でも、病院と提携している老犬ホームもあるため安心でしょう。

一時お預かりタイプの施設

一時お預かりは「ペットホテル」もしくは「終身の老犬ホームなどでのデイサービス」のどちらかになります。

ペットホテルは、ペットの年齢制限や健康状態により預けることができない場合があります。動物病院が経営もしくは提携しているペットホテルの場合は、預けることが可能ですが事前に調べるようにしましょう。

終身の老犬ホームなどでのデイサービスは、日中のお預かりはもちろんですが、施設により、夜間のお預かりをしているところもあります。日帰りや1泊、1週間、1ヶ月など期間を選べるのも特徴です。

老犬ホームを選ぶときの注意点

老犬ホームを選ぶときの注意点

老犬ホームを探す時、より快適に過ごすことができる施設を見つけようとする飼い主様は多いでしょう。

しかし、残念ながら設備やサポート、そこで暮らすペットのことも考えていないような業者がいることも事実です。そのような施設を選ばないための注意点をご紹介します。

動物取扱業の登録がきちんとされている

動物取扱業の登録がきちんとされているかを調べることで、ずさんな経営をしている業者を避けられます。

以下の5つを分かりやすく表示することは、施設側の義務になっているので参考にしてください。

  1. 名称(個人の場合はフルネーム、法人の場合は法人名と店舗名)
  2. 住所(番地まで)
  3. 取扱業種別(販売・保管・貸し出し・展示など)
  4. 登録番号・登録年月日・登録有効期限
  5. 動物取扱責任者氏名

いつでも面会ができる

基本的に、面会時間が設けられていることが多いのですが、日中の面会であっても予約しなければ会うことができないなど、制限がありすぎる場合は注意が必要かもしれません。

飼い主様が面会に来るときだけ、サポートが手厚い施設を装っている可能性があるからです。いつでも面会できないからといってすべての業者が当てはまる訳ではありませんが、注意する必要があるでしょう。

面会時間が長い、融通がきくなど、飼い主様の事情に合わせることができる施設は、比較的、良い施設といえます。

施設の見学が可能

大切な家族であるペットを預けるには、どのような設備やサポートがあるかを実際に見て確認できた方がより安心できます。

ホームページの紹介などで大まかに内容は把握できますが、施設に行くまでにかかる時間や雰囲気、スタッフの方々のペットへの接し方など細かい部分は実際に確認しなければわからないことも多いです。

そして何より、ペット自身がその施設に合うかどうか、気に入ってくれるかも忘れてはいけません。入所体験ができる場合は、少しの間預けて様子を見ると良いでしょう。

老犬ホームを選ぶときのポイント

ペットの高齢化が進む中、老犬ホームの需要も高まってきています。色々な個性を持った施設もあり悩んでしまうこともあるでしょう。以下では、老人ホームを選ぶときのポイントを4つご紹介します。

愛犬にあったサービスが充実しているかで選ぶ

動くことやお外が好きな子なら、ドックランが広く自然を感じられるような場所にある施設がおすすめです。食べることが好きなら、食材からこだわった手作りの食事やおやつにも工夫がある施設がおすすめしょう。

どんなで過ごして欲しいのかを考えて選んでみてください。

施設のサポート体制がしっかりしているかで選ぶ

要介護・寝たきりでの入所の場合、24時間の管理・介護ができるのか、体調の悪化の際にもきちんとした対応をしてくれるのかが最も気になるポイントではないでしょうか。

それ以外も、ャンプーやトリミングなど心地よくいられる体制が整っているかも重要なポイントになります。

施設のスタッフとの相性で選ぶ

実際にペットのお世話をしてくれるのは、施設で働くスタッフさんです。

すでに施設で暮らしている他のペットへの接し方や、犬との相性、飼い主様への対応などを観察して安心できる環境か判断しても良いでしょう。

老犬ホームの料金が適正であるかで選ぶ

老犬ホームは施設により料金プランが異なります。入所金を設定している施設もありますし、年間利用料金の他に細かく料金を設定している場合もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

老犬ホームの相場

老犬ホームの相場

老犬ホームは、施設の立地条件により金額に差が出ます。

年間利用料金は全国の老犬ホームの平均で566,407円。入所金を設定している施設の入所金の平均は157,545円。

※老犬ホーム利用料金調査(2016年5月)

入所金を設定しておらず入所金がかからない施設もありますが、実際の料金は「年間利用料金+介護費用や医療費などのオプション」となる場合がほとんどなため、料金プランの確認はしっかりと行うようにしましょう。

まとめ

老犬ホームはペットや飼い主様が幸せに暮らしていくための選択肢のひとつです。自宅でお世話や介護ができないからといって決して不幸になるわけではありません。

人間もペットも高齢化が進み、お互いに不自由なことが増えていくかもしれませんが「人間には老人ホーム」「ペットには老犬ホーム」といった適切な施設の利用をおすすめします。

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